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AI導入で経済効果を高める 日本企業がとるべきアクションとは

超高齢社会を迎えた日本では、労働力不足が深刻な問題になっている。アクセンチュアは「人間とAIの協業」をテーマした意識調査を基に、日本企業のAI活用の現状と未来について分析・提言とした。

「日本では、2030年に約900万人の労働力が不足します。そのため、AIを活用して人間の生産性向上や、不足する労働力の穴埋めをするなど、協働が不可避になります」。アクセンチュア(東京・港)デジタルコンサルティング本部の保科学世マネジング・ディレクターは、5月28日に開いた記者説明会でそう解説した。

同社は2017年に「人間とAIの協業」をテーマに、先進11カ国のビジネスパーソン約1万人を対象にした意識調査を実施。調査によると、経営者・労働者ともにAIの戦略的重要性を理解しているものの、協働に向けた不安を訴える声も多かった。そのため企業はAIとの協働に必要なスキルの取得などの取り組みに着手しているという。

日本人はAIに不安感

保科氏によると、これらの世界的な動向を踏まえて日本の特徴を分析した結果、海外との大きなかい離が浮き彫りになった(図1)。日本人労働者は、AIとの協働に向けたスキルの取得について、グローバル平均の68%に対し、24%しか重要性を感じていなかったのだ。具体的なアクションも遅れており、背景にはAIに対する漠然とした不安があることが分かった。ただ、日本ではAI活用による潜在的経済効果は大きい。そのため、日本企業には仕事のあり方や働き方の変革が求められているのだ。

図1 AIとの協働に向けた労働者の意識変革と行動の遅れ

出典:Accenture「Future Workforce:Reworking the Revolution」

その変革のためのアクションとして、同社は3つの提言を行った。ひとつ目は「日本型AI協働モデル」の確立。AIは特に労働集約性の高い「サービス・接客業」分野で先行して活用されることが予想されるため、世界最高水準のサービスや接客ノウハウをAIに活用すべきだという。それを支えるのが、「手足」となる産業用ロボットの高い製造・開発技術である。

2つ目は、人間とAIの協働を見据えた「AI教育」を取り入れること。統計やプログラミングなどの「手段」は時代や技術の変化に応じて絶えず学ぶべきだが、それに加えてAIと人間のそれぞれが解くべき課題・論点について考える、AI教育の根幹の部分を理解・習得させる必要があるとした。

3つ目は社外とのコラボレーションの強化。AIの活用状況を測る指数「AIQ(人工知能指数)」を用いた分析によると、他社との協業・共同開発への積極性を測る「コラボレーションAIQ」が高い企業は、そうでない企業の約2倍のスピードで企業価値を向上できるという結果が出た。

なお、同社では2018年1月に「アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京」をオープンし、同社のプロフェッショナルと世界中の企業や技術とのコラボレーションを促進している。

2018年1月にオープンした「アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京」は、人が集まる「界隈」をイメージし、「やぐら」を中心に据えている。

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