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長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方

全国7都市でファンミーティング開催 100周年を機にブランド力を高める

ニコン

社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。

100周年記念サイトでは社史やムービー、ファンに向けたコンテンツを公開。また、100周年記念モデルのカメラなども販売した。

ニコンは2017年に100周年という節目を迎えるにあたり、社内外にPRする実働部隊として部門横断で12人のプロジェクトチーム(PR/イベント分科会)を立ち上げた。

プロジェクトメンバーである経営戦略本部広報部長の豊田陽介氏は今回のプロジェクトの主な目的について、「これまでの感謝と、これからの新たな挑戦を社内外に向けて発信すること」「ニコングループ全社を通じて、日本だけでなくグローバルにニコン100周年を知らせること」と説明する。

ファンイベントに3741人が来場

まず着手したのは100周年のシンボルとなる記念ロゴの制作だ。デザイン部内でコンペを実施し、グループ全社で統一展開できるように使用マニュアルも用意。100周年に関するPRで使用する素材やコンテンツを制作し、グループ全体に共有することで、足並みをそろえたPR活動をグローバルに展開している。

リアルの場の接点づくりにも注力しており、各社で記念イベントを積極的に実施。日本では8月から11月にかけて全国7都市でファンミーティングを開き、東京会場では2日間で3741人を動員した。当日は製品開発者によるセミナーや記念グッズの販売、歴代カメラの展示、最新一眼レフカメラの体験会などのプログラムを用意した。

「記念イベントを通じて、ニコンというブランドが長年愛されてきたということを改めて実感する機会になりました」と豊田氏は振り返る。

100周年を記念し2015年に一足早く品川の本社ビル内にオープンした「ニコンミュージアム」も、ニコンファンとの重要な接点だ。事業や歴史に関する展示や企画展などを実施しているほか、ミュージアムショップでは「ニコン 一口ようかん」「オリジナル手ぬぐい」などの限定グッズも販売している。開館から累計で約7万5000人が来館した(2017年10月10日現在)。

100周年を記念して2015年10月にオープンしたニコンミュージアム。歴代のカメラなどを展示しているほか、オリジナルグッズなども販売している。

新たな経営ビジョンを発表

1月に開設した100周年記念サイトでは、スペシャルムービーや社史、ニコンの熱烈なファンを紹介する「We Love Nikon」などのコンテンツを公開している ...

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