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「デジタル販促」の極意

「KanroPOCKeT」は販売促進にどう寄与しているのか

武井 優氏(カンロ)

オウンドメディアと聞くと、ファンづくりやコミュニティの醸成など定性的なことを評価される場合も多い。LTVの向上など、長い目で見ると効果を実感できるのがオウンドメディアだが、目の前の顧客に対する販売促進にはどう寄与できるのか。2021年のローンチ以降、ECでの売上を伸ばし続けるカンロの複合型オウンドメディア「KanroPOCKeT」から学ぶ。

「KanroPOCKeT」は、カンロが2021年8月にオープンしたオウンドメディア。オンラインショップや商品の特徴紹介、ブランドサイト、FAQ/チャットボットを活用したお客さまサポートの機能など、多様な役割を内包させた“複合型オウンドメディア”として運営されている。サイトを通して生活者と直接つながり、商品や新たな取り組みを伝えることで、リアルな接点だけでは実現し得ない体験価値の提供を目指している。

コロナ禍にオープンした複合型オウンドメディア

カンロが「KanroPOCKeT」をオンラインショップ内包の“複合型オウンドメディア”としてオープンした背景には、同社が展開するブランド「ヒトツブカンロ」の存在が大きいという。

「ヒトツブカンロ」は同社が創業100周年を迎えた2012年に、JR東京駅でオープンしたキャンディショップ。新たな食感を実現した「グミッツェル」を筆頭に、人気商品をそろえている。

「コロナ禍の2020年春、ヒトツブカンロの直営店が休業してしまい、在庫が余剰に発生したことがありました。その当時、ヒトツブカンロで展開している商品『グミッツェル』の人気に火がついていたこともあり、銀行振込限定で販売しても飛ぶように売れたんです。社内でもデジタルコマースの需要を確信し、EC・デジタル領域に注力し始めました。そのデジタルプラットフォームとして開始したのが『KanroPOCKeT』。ブランド名と企業名の一致も目指してオープンしました」。

こう話すのは、「KanroPOCKeT」の運営に携わる武井優氏。自社オンラインショップは2018年に一時休止していたが、コロナ禍とヒトツブカンロの人気が重なり、再び力を入れ始めたのだという。

「『KanroPOCKeT』は商品の詳細情報やブランドサイトとEC機能が一体化しているので、商品を知ることから購入まで、リアル店舗では提供できないような体験の創出が目標です」(武井氏)。

カンロが展開する複合型オウンドメディア「KanroPOCKeT」。EC機能やブランドサイトなど、複数の役割を内包している。

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