オーラルケアブランド「G·U·M」を展開するサンスターは、LINEが提供する「LINEで応募」を活用したキャンペーンを2022年に実施。店頭での売上拡大や併売率伸長を達成したという。なぜ、成果を残すことができたのか、施策実施の裏側をサンスターの和田知尋氏が解説する。
サンスターが展開する「G·U·M」は、歯周病の原因菌の殺菌と原因菌のすみかである歯周プラーク(歯垢)の除去による歯周病対策を目的として誕生したオーラルケアブランド。デンタルペースト、デンタルリンス、デンタルブラシ、歯間クリーナーの4カテゴリーを中心にラインアップしている。
「G·U·M」はこれまでも、企業広告による“歯周病菌と全身疾患の関係性”や、ブランド広告による“歯周病菌と口腔症状”を切り口として、歯周病菌リスクの啓発を実施。自覚症状がない生活者に対しても歯周病対策が必要であること、もしかしたら自分は歯周病であるかもしれないと気付いてもらうために、広告活動を続けてきている。
歯周病予防を切り口に「G·U·M」の需要拡大を図る
そんな「G·U·M」は2022年5月31日から7月31日の2カ月間で、「LINEポイントでお口の健康キャンペーン」を実施した。同キャンペーンは、歯周病予防の重要性啓発と「G·U·M」シリーズの店頭での販売促進を目的としたもの。対象商品のレシートを撮影して「LINEで応募」の専用フォームから応募すると、購入金額に応じてLINEポイントが付与される仕組みだ。
本企画を担当した同社の和田知尋氏によると、施策実施の背景にあるのは、サンスターがこれまでも続けてきた「歯周病ケアの啓発」だったと話す。
「“歯周病”という言葉自体は広く浸透しているものの、いまだにそのリスクはきちんと知られていません。日常的に歯周病予防を意識している人もまだまだ少ないというのが現状です。まずは歯周病ケアの大切さをより多くの方に理解していただき、オーラルケア市場の拡大や『G·U·M』の需要を高めたいと考えました。LINEを選んだのは、日常生活において最も根強く浸透しているコミュニケーションツールであることがひとつの理由です。そのような理由もあり、『LINEで応募』のレシートキャンペーンを実施しました」(和田氏)。
併売率が上昇した背景はメディアミックスでの告知
本キャンペーンの目的は先述のとおり、店頭での販売促進だ。和田氏はこの施策の中で、「G·U·M」ブランドの認知拡大と、歯周病予防に効果的な複数商品の併売率の向上を目指したと話す。...