急速に市場が拡大するインバウンド。2015年のいわゆる"爆買い"現象で火がつきましたが、散発的な事象でなく、持続可能なビジネスに育てあげるには─。インバウンドビジネス総合メディア「訪日ラボ」が解説します。
vol.04
リピーター
REPEATER
あらゆるビジネスで、「リピーターの創出」は重要なテーマ。それはインバウンドビジネスでも同様だ。政府が掲げる目標、2020年に訪日客4000万人を達成する上でも、初めて日本を訪れた人=初訪日者をリピーターにすることが重要となる。
初訪日者とリピーターでは、属性や旅行中の行動が異なる。データからリピーターの特徴を見てみよう。
「61%」。全訪日客中、2回以上訪日した人の割合だ。この割合はここ5年間、ほぼ変わらず、新規客とリピーターをバランスよく取り込めていることがわかる。
「86%」。リピーターの内、アジアの4地域(中国、台湾、香港、韓国)が占める割合だ。全訪日客の6割にあたるリピーターを、アジア圏が支えているのだ。今、急速に欧米豪市場が注目されているが、直近は、アジアを伸ばすことが重要となる。
「6割」。これはヘビーリピーター(訪日回数が10回以上)の内、30歳代~40歳代が占める割合だ。例えば台湾の訪日客を見ると、初訪日者は20歳代が5割、30歳代~40歳代が4割だが、ヘビーリピーターは20歳代が2割、30歳代~40歳代が6割と逆転する。理由としては、年齢を重ねるほどに訪日機会が増えること、また経済的に裕福であることなどが考えられる …
あと58%