2017年はプレミアムフライデー開始の年でもあったが、新たな動向に対し、企業はどのような施策を行っていたのか。各社が知恵を絞って企画した催しを振り返る。
美容研究家がメイクを指導 三越日本橋本店
「顔筋メイクアップ講座」
三越日本橋本店では、本館7階の「はじまりのカフェ」にて、「プレミアムフライデー企画 顔筋メイクアップ講座」を5月26日に開催した。
これは、5月から7月にかけ、3カ月連続で美容研究家のKatsuyo氏を招いて行ったプレミアムフライデー企画の初回講座だ。働く女性をターゲットとして、仕事帰りに参加し、その後デートや食事に行けるようにと開催時間を夕方5時から6時に設定した。
当日は、Katsuyo氏が顔をマッサージするやり方をレクチャー。参加者がマッサージを実践して目をぱっちりさせたあとは、協賛企業のクレ・ド・ポーボーテサロンのスタイリストが自社のメイクアイテムを使い、口紅やグロス、チークなどのポイントメイクを指導した。
受講料を1620円としたところ、美容や健康に関心のある人にとっては参加しやすい価格だとして好評を博し、30歳代~60歳代の幅広い年齢層の参加客が集まった。お土産としてクレ・ド・ポーボーテのスキンケアサンプルを提供したことも喜ばれたという。
店舗1階のオープンスペースで落語披露
「<日本橋髙島屋亭>プレミアム寄席」
日本橋髙島屋は7月28日のプレミアムフライデーに、「<日本橋髙島屋亭>プレミアム寄席」を開催した。ステージは、落語に興味はあっても寄席には行ったことがないという人などが気軽に楽しめるようにと考え、店舗1階のオープンスペースに設置。観覧は無料とし、約20席の椅子と立ち見が可能なスペースを用意した。
登壇したのは「真打ち」の一つ前にあたる「二ツ目」の若手落語家である、桂宮治さん、神田松之丞さん、入船亭小辰さん、柳亭小痴楽さんの4人。午後3時半から6時までの約2時間半、来店客を楽しませた。
ソーシャルメディアは、開催前に「二ツ目」の落語が無料で楽しめることを喜ぶ声が聞かれたほか、当日は会場の写真とともに盛り上がっているようすを伝える投稿なども見られた。
足湯でひと足早いお花見を
西武池袋本店「足湯 de お花見気分」
西武池袋本店は、プレミアムフライデーの2月24日から26日の3日間、9階屋上の「食と緑の空中庭園」で「足湯 de お花見気分」を開催した。当イベントでは、足湯に浸かりながらひと足早い桜を楽しめることに加え、プレミアムフライデー当日は若手アーティストによる桜のライブペインティングも披露。いつもと違う特別な体験ができるとした。
桜は、開花時期をイベントに合わせた高さ2メートルの鉢植えを5鉢設置。足湯は、屋上フードコートのメニューを2000円以上購入すると2人利用できる。ポイントは「ビニールソックス」を用意した点だ。ビニールソックスは、ストッキングや靴下の上から履くことで、そのまま足湯を利用できるもの。手軽に足湯を楽しめると好評だったという …