インターネットの登場以降、約20年にわたって企業におけるデジタル、テクノロジーの活用を支援してきたアンダーワークス。代表の田島学氏は、この数年、企業のデジタルマーケティングに求められる役割の変化を感じているという。そこで、数回にわたり、先導するトップランナー企業と対談。デジタルマーケティングの先進的な取り組みを探る。
「データ活用」の重要点は使い道や価値をどこに持たせるか
田島▶ 「ビッグデータ」というキーワードとともにデータ分析が注目されていますが、ブレインパッドさんはビッグデータ分析やデジタルマーケティング関連ツールの提供など、さまざまなサービスを提供しています。販売データなども含め、事業開発部門や純粋なマーケティング部門がデータ分析を行うことも増えていますか。
安田▶ そうですね、DMP(データマネジメントプラットフォーム)を活用し、マーケティング施策を最適化しようという流れになっています。「とりあえずデータを溜めれば、最適化できる」と思われがちですが、実際はそのデータ一つひとつにきちんと価値を見出さなければなりません。そこには「CRMシステムとの連携」や「顧客データの分析」から「オーディエンスデータの類推・推定」も含めないと、施策の価値は測れません。そのため、DMP活用のシナリオ(ストーリー)が必要なのです。大切なのは、データの使い道、その価値をどこに持たせるか、だと思います。
田島▶ そうなのですね。データ活用を進めながらデータドリブンかつ先進的なデジタルマーケティングの取り組みをされている企業といって、思いつくのは、どちらでしょうか。
安田▶ 当社のクライアントですとゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は先進的だと思います。約800万人と言われる日本のゴルフ人口に訴求したい企業なので、ターゲット以外に広告を打っても意味がありません。データを活用したマーケティングには …