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ADVERTISING WEEK ASIA 2016

新しいパートナーシップも駆使し、スケールメリットのある「ドラゴン企業」を目指す

モンデリーズ・インターナショナル

5月30日から6月2日の4日間、東京・六本木の東京ミッドタウンをメイン会場に「Advertising Week Asia(アドバタイジングウィーク・アジア)」が開催された。今秋12周年をニューヨークで迎えるアドバタイジングウィーク。毎春ロンドンで開催されるアドバタイジングウィーク・ヨーロッパに続き、今年から新たにアジアで開催されることとなった。期間中の動員数は約1万1000人。ブランドマーケターを中心に、クリエイティブエージェンシー、メディアエージェンシー、デジタルエージェンシー、メディアカンパニー、テクノロジストなど、さまざまな立場のキーマンが一堂に会し、グローバル/アジアパシフィックエリア共通の課題や、先進的な取り組みを共有した。ここでは、数々のセミナーの中から2講演を厳選、登壇者への個別インタビューの内容と合わせてレポートする。

企業のマーケティングにおけるモバイルへの投資は不十分

ベンチャー市場が活況の今、「ユニコーン企業」という言葉を知っている人も増えてきただろうか。非上場にもかかわらず、企業価値が10億ドルを超える有望ベンチャー企業を指す。

世界165カ国で親しまれる菓子メーカー モンデリーズ・インターナショナルによるセミナーに登壇したのは、同社でメディアおよびEコマースを統括するB. Bonin Bough氏。伝統企業がユニコーン企業の要素を取り込むことで、伝統企業の強みを基盤にしながら、成長スピードの速い10億ドル規模のビジネスを創出できることを、自社の取り組みに沿って紹介した。

5月に、グローバルにおけるメディア投資のROIを向上するための新しいメディア・マネタイゼーション・モデルをローンチするなど、近年、自社のコンテンツ資産を生かしたEコマースやメディアのマネタイズにおいて先進的な取り組みを次々と打ち出しているモンデリーズ。

Bough氏は、レガシー企業は、ユニコーン企業を取り込みながら、スケールメリットのあるビジネスを展開する「ドラゴン企業」をつくるべきだと主張する。ドラゴン企業とは、親会社の強みを基盤につくられるスタートアップマインドのビジネス。成長速度が速く、既存の業界の枠組みを破壊するモデルを生み出すことで、組織全体を強くする役割を担う。

一般的に、大きな変革に対して否定的である、動きが鈍いと言われる大企業において、時代に合った10億ドル級のビジネスをスピーディーに生み出すには、どんな取り組みが必要か。同氏は、ドラゴン企業を「孵化させる」→「育てる」→「乗りこなす」という3つのプロセスに沿って解説した。

(1)Hatching Dragon(孵化させる)
モンデリーズは2013年、独自のアクセラレータープログラム「MobileFutures」をローンチ。スタートアップ企業とコラボレーションし ...

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