デジタル広告の活用にとどまらず、デジタルマーケティングを力強く進め、顧客との関係を深める楽天グループ。同社ではいかにデータを活用し、どのような組織体制を整えているのか。そして、その最前線で活躍する人材は、どのようなスキルやマインドセットを備えているのか。楽天グループ 楽天市場マーケティング部 シニアマネージャーの近谷康氏に話を聞いた。
施策の企画から運用まで インハウスで実現する体制構築
楽天グループが展開する「楽天市場」のマーケティングは、大きく分けて「既存会員向けCRM施策」と「楽天市場の外にいるユーザー(既存・新規双方)に対する広告を活用したコミュニケーション施策」の2つを軸にしている。
前者は“楽天スーパーSALE”のような大型セールイベントを通じて既存会員の購買を促し、流通の最大化やイベント参加率の向上などを目指す。
後者はそれ以外のサイト外でのプロモーションを担う。新規ユーザーの獲得はサービスの継続成長に欠かせず、デジマ部門が大きく関わる部分だ。ターゲットは「購入意欲の高いユーザー」だけではなく、態度変容の可能性がある層にリーチすることも重視。
組織体制としては、マーケティング部内に大型セールや特別イベントを…
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