「世の中の体温をあげる」という企業理念に真摯に向き合い、コロナ禍を乗り越えてさらなる事業成長を続けるスープストックトーキョー。企業理念の体現において、店舗で働くパートナーに求めたことは、まずは「目の前のお客さまの体温をあげる」こと。取締役副社長松尾真継氏に、スープストック流の「企業成長」の定義、さらに成長を支えるブランド戦略について話を聞いた。
「お客さまの体温をあげる」そのためにできることを考える
―生成AIの進化で、マーケティングや広告ビジネスに起きた変化をお聞かせください。
松尾:私たちは創業当初から掲げる「Soup for all!」という想いのもと、食に関するバリアを取り除き、あらゆる人が一緒にひとつの食卓を囲むための、取り組みを進めています。食べることで体だけではなく心も温められることから「世の中の体温をあげる」という企業理念を掲げてきましたが、そうした私たちが提供できる価値を、より多くの人に届けようと考えたためです。
被災した際の避難場所での食事や、体調を崩して入院した時、障害等の理由により食べることが困難になった時。そうした食に関するバリアを乗り越える応援は、スープだからこそできるのではないかと創業時からずっと考えてきました。2023年には「Soup for all !」の...
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