個人事業者が多い理美容業界。物価高も拍車をかけ、2024年には美容室の倒産件数は過去最大となった(帝国データバンク調べ)。コロナ禍を経て環境が大きく変わる理美容業界で、BtoB企業であるタカラベルモントはいま、生活者に向けたアプローチを強化しているという。
インフルエンサーマーケを重視 #頭浸浴の視聴数は6000万超
1921年の創業から理美容機器、医療機器、デンタル機器、エステ、プロフェッショナル用化粧品など、時代のニーズに合わせて事業を拡大してきたタカラベルモント。2020年10月に次の100年に向けたパーパス「美しい人生を、かなえよう。」を策定し、社内外に向けた広報PR活動を強化してきた。
2020年4月より同社の広報活動をリードする石川由紀子氏は、現在の取り組みと市場環境についてこう語る。
「ビジネス顧客との関係構築が中心で、かつ生活者との接点も限られている多くのBtoB企業にとって、“生活者視点”を主軸に置いたコミュニケーションの重要度は低かったと思います。その点で言えば、私たち理美容業界は、少し特殊かもしれません。というのも研究開発において、お客さまであるサロンの皆さんのニーズはもちろんのこと、その先にいる方々のニーズやトレンドに...
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