テレビをはじめとするマスメディア、さらにデジタルからオフラインの店頭での行動までがデータでつながるようになった時代。メディア投資戦略にイノベーションを起こすような新たな取り組みが始まっています。本連載では企業側、メディア側、広告会社側それぞれの領域で新たな取り組みを始める方たちに取材。これからのマーケティング、マーケティング・コミュニケーションの方向性を探っていきます。今回は「検討期間の長い高関与型商品における広告投資の最適化」という壮大なテーマに挑む、アフラックの鎌倉淳貴氏、博報堂の石田悠人氏、メディアプラナーの貞包一平氏に話を聞きます。
編集協力:博報堂DYメディアパートナーズ
MMMを導入することで成約までのプロセスを紐解く
――アフラックの広告メディア投資戦略について、課題を踏まえて教えてください。
鎌倉:私たちが扱う保険は、無形商材であり、なおかつその価値は加入直後ではなく、病気になった際などに初めて実感していただけるものです。加えて保険の加入を検討し始めるタイミングは結婚や出産、身近な人の病気など、人によって、異なるため、広告ですぐに保険検討の行動喚起を促すのは非常に難しいです。
こうした特性から、当社における広告戦略は短期的な販売支援だけでなく、中長期的なブランド形成も重視しています。他社
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