dentsu Japan(国内電通グループ)では「AI For Growth」のビジョンのもと、“全従業員の「知」をもってAI技術を育て、同時にそのAIによって人間も新しい「知」に至る。その循環が変革を生む”という戦略を掲げている。電通でAIを始めとしたテクノロジーを活用したクリエイティブを設計する、並河進氏に話を聞いた。
「AICO2」とコピーを考えると脳がフル回転する感覚になる
―生成AIの進化で、マーケティングや広告ビジネスに起きた変化をお聞かせください。
企画のアイデアをChatGPTに尋ねたり、Geminiにデータ分析をしてもらったり、すでにあらゆる場での活用が始まっています。ただ、これは今後、数年をかけて起こるであろう変化の前兆にすぎません。広告産業においてはどこか一部の業務でAI活用や代替が進むのではなく、マーケティングやクリエイティブ制作のプロセス全体が、大きく変わっていくことになるのだと考えています。
―貴社におけるAI活用の方針や戦略は。
dentu Japanでは、「AI For Growth」のビジョンのもと、2024年8月に人とAIがともに高め合っていくための戦略を立てました。人の仕事がAIに代替されて効率化が進むだけでなく、人の創造性を強化するためのAIで…
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