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Marketing is cosmos. 拡張を続けるマーケティングの現在地

プランニングに需要予測…AIをどう使う? 花王が目指す「マーケティング5.0」

吉田智保氏・石渡健祐氏・箕輪映友子氏(花王)

マーケティング学の第一人者であるフィリップ・コトラー氏が2021年に発表した「マーケティング5.0」。ビッグデータやAIなどの最新技術を使った新時代のマーケティング手法だ。これを導入し推進する企業のひとつが花王だ。2018年にAI技術の応用を担う「先端技術戦略室」を立ち上げるなど、いち早く事業のDXを進めてきた同社。マーケティング領域においても、その事例を積み重ねている。

生成AIが生み出したアイデアを1Dayワークショップで議論

花王のマーケティング機能を集約し、最先端技術の企画開発も行う「マーケティングイノベーションセンター」。同部で広告コミュニケーションに関するプランニング手法の開発を担当する吉田智保氏は今、動画広告制作における生成AIの導入に取り組む。

「私たちの広告コミュニケーションにおいてはテレビCMを重視していますが、その一方で約半数のブランドでは統合的なプランニングが当たり前の状況となっています。メディア投資もデジタルシフトしていく中で、広告のつくり方を大きく変える必要がありました」と吉田氏は話す。そこで同社は、アイデア開発における生成AI導入に踏み切った【図1】。

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