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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

顧客第一主義への転換が大きなターニングポイント 進化し続けた50年

再春館製薬所「ドモホルンリンクル」

(左)1974(右)2024

1974年、日本初のコラーゲンを配合した基礎化粧品として誕生し、2024年に50周年を迎えた「ドモホルンリンクル」。漢方の製薬会社であった再春館製薬所が、「人間も自然の一部」という漢方の考え方と、同社の科学技術を掛け合わせ、化粧品開発に挑戦したことからブランドの歴史が始まった。1976年には、現在まで続く「ドモホルンリンクル」の基幹商品である「ドモホルンリンクルクリーム20」の販売を開始した。

同社が一貫して守り続けているのが、「自然の力を、人肌の力に。」というコンセプトだ。これは、ただ単に自然の恵みを活用するということではない。自然が持っているエネルギーをいかに引き出すかを考え抜いて、独自の商品開発を行っているという。

一方で、販売手法はこの50年で大きく変化している。特に転換点となったのは、1993年の「TM改革(テレマーケティング改革)」だ。この改革が実行される以前は、売上目標達成に重きを置くあまり、顧客の意向を十分に取り入れきれていないこともあったという。「売上100億円企業になり、地元・熊本で信頼される企業になりたいという想いが強すぎて、過度な売上重視につながってしまった」と広報担当の渡辺真喜子氏。その結果、顧客からの...

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