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AI×マーケティングで未来を拓く

投資家が注目する“体験の粒度”とは?生成AIの活用と企業株価の関係性

山根宏彰氏(富士通)

生成AIの台頭により、業務の効率化が実現するとともに、メディアの在り方や、企業と人の接点の作り方をも変えるような大きなインパクトが予測されます。マーケターは、これらの技術をどのように受け入れ、業務に活かしていけばいいのでしょうか。18回目となる今回は、生成AIと株価の関係性について富士通の山根宏彰氏が解説します。

投資家心理を動かすポイントはAIを活用した顧客価値の創出

マーケターにとって、生成AIの活用は、単なるクリエイティブ制作やコスト削減にとどまらない。顧客との対話設計からブランド体験の最適化、さらには収益モデル全体の変革にまで関わる広範な価値創出手段として、生成AIは企業戦略の中核へと躍り出ている。注目すべきは、それが企業の株式市場評価にも影響を及ぼし始めている点だ。

なぜテクノロジーによるブランド体験の最適化、それによってもたらされるブランド価値の向上が株価上昇にまでつながるのか。これは一過性のブームに過ぎないのか、それとも社会・産業・技術発展の必然的な帰結として新たな資本市場原理へと定着するのか。本稿では、マーケティング実務に資する視点から「生成AIと株価」の関係を再検討し、戦略立案時に考慮すべき方向性や留意点を示していく。

すでに海外・国内で、生成AIが実ビジネス成果を通じて株価評価を改善した具体例が生まれている。例えば、米国のC3.aiは、生成AIを活用したエンタープライズ向けAIソリューションで需要予測や工程最適化などの機能を拡充し、クライアント企業の収益力強化を支援。結果、2024年には収益が…

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