昨今、新聞・雑誌などの紙メディアが、紙に加えて、デジタル版の発行や提携サイトからの記事配信など、多様な接触手段を持つようになった。それに伴い、これまで広告価値の指標として利用されてきた「販売部数」にかわる評価の指標が求められているのだろうか。日本ABC協会の中森大輔氏、円山ゆうこ氏に話を聞いた。
紙メディア出自のABC協会 時代とともにデジタルへと拡張
2022年に設立70周年を迎えた日本ABC協会。その役割は新聞・雑誌・専門誌・フリーペーパーの販売・配布部数を公査・認証し、そのデータをレポートとして発表することだ。レポートは新聞社や出版社などの発行社が報告する部数をそのまま掲載する「発行社レポート」と、協会の公査員が発行社を訪問し、調査・確認した部数を掲載する「公査レポート」の2種類がある。
協会は、広告主、広告会社、発行社の3者により運営されており、その活動を通じて広告の公正で透明性のある取引に寄与することを目的としている。
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