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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

人と人とのつながりをお菓子でデザイン ヨックモックの55年

ヨックモック「シガール」

(左)1969(右)2024

1969年、ヨックモックの設立と共に誕生した「シガール」。当時、量産型の焼き菓子は、安価で日持ちのするマーガリンやショートニングを使ったものが中心。「バターをたくさん使ったクッキーの量産や量販は難しい」というのが菓子業界の常識だった。この常識を覆したのが「シガール」だ。バターの配合を、形を保てる極限まで増やし、繊細なくちどけと風味を実現した。特徴的な筒状の形は、創業者である藤縄則一氏が偶然見た画集にあった『巻菓子のある静物』(リュバン・ボージャン)からヒントを得た。筒状に巻くことで生地は割れにくくなり、また、薄い生地が重なり合うことで空気の層ができ、独特の軽い食感が生まれたのだ。

主な販路を百貨店として、「シガール」を中心に、高級ギフト菓子のカテゴリを創造したヨックモック。百貨店の売上増加と共に右肩上がりで成長してきたが、90年代以降も、空港や駅構内、海外への出店など、販売チャネルを広げたことで安定して生産数や販売数量を伸ばしている。同社はこれまで「菓子は人間の生活に欠くことのできないものである」という創業者の想いのもと、贈り、贈られる、人と人とのつながりをつくることを大切にしてきた。そうした中で、55周年に向けて掲げたテーマは「共につなぐ、未来へ」。…

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