2024年1月に日本マーケティング協会が34年ぶりにマーケティングの定義を刷新するなど、マーケティングの担う役割は拡張をしている。事業会社側のビジネスも大きく変革していく中、その事業活動を支える広告会社はどのような役割を担っていくのだろうか。各広告会社の組織変更・社名変更の背景について話を聞いた。
電通―クライアントの構想にクロスチーミングで寄り添う
2024年1月1日付/「ソリューション局」を「マーケティング局」に改称
「今後、企業価値を高めるためには、対顧客だけでなく、時には競合他社も含めた様々なステークホルダーとの関係性をつくって社会課題を解決することが求められる」と統括執行役員の鈴木禎久氏は話す。そのために提供すべきは“特定の機能”ではなく、クライアントが求める構想全体に寄り添う“チーム”。グループを越えた「クロスチーミング」の考え方をもって「個々の専門性を生かす、ある意味属人的なチームをつくっていきたい」という。
ストラテジー領域の組織名変更について執行役員の深田欧介氏は「多くの企業がマーケティング領域におけるデータ活用や部門間連携、人的リソースの不足を課題として挙げている。その課題を解決するための組織であることを明確に示すべく“マーケティング”を組織名に掲げた」と話す。...
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