ヤンマーホールディングスは2024年1月、9代目となる「ヤン坊マー坊」のデザインを発表。2025年春に放映を控えるアニメプロジェクト「未ル」の企画と共に、生活者に驚きをもって迎えられた。2014年に天気予報への番組提供を中止して以来、特に若年層からの認知度が低下し採用活動などに影響が出つつあったという同社。CBOの長屋明浩氏に、ブランド構築の方針を聞いた。
ブランディングの効果を“体感”できる仕組みをつくる
農業機械をはじめエンジンやエネルギーソリューションなど幅広い事業を展開するヤンマーホールディングスは現在、国外ビジネスの拡大を積極的に推進。2023年度に初めてグローバルの売上高が1兆円を超え、2024年3月期も売上高、経常利益ともに過去最高を更新するなど、大きな変革の時期を迎えている。
グループ全体のブランディングを統括するのが、トヨタ自動車で約30年間カーデザインやブランディングを手掛け、2014年、ヤマハ発動機に入社しデザイン本部長、執行役員を歴任した長屋明浩氏。2022年ヤンマーホールディングスのチーフ・ブランディング・オフィサーとして招聘された。
「当社だけでなく、…
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