祝福されなくなりつつある長寿 ネガティブな概念にどう抗うか
6月に公開された映画『九十歳。何がめでたい』(前田哲監督、松竹)がロングランヒットだそうだ。観客動員数は100万人に迫り、興行収入は10億円を超えたという。原作者の佐藤愛子さんが100歳、主演の草笛光子さんが90歳だというから、まさに高齢社会時代の映画と言える。
昨今、「高齢社会」や「人口減少」が頻繁かつ大きく取り上げられ、その多くがネガティブな論調だ。「現役世代の負担が過重になる」、「年金制度が破綻する」と、歳を重ねると、世間からまるで厄介者として扱われるようだ。
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