日本国内のデジタル広告業界の健全化を目指し、日本アドバタイザーズ協会、日本広告業協会、日本インタラクティブ広告協会が協同で設立した「一般社団法人 デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)」は、事業開始から4年目を迎えた。消費者のデジタル広告体験品質を悪化させ、広告主にとってもリスクの大きい掲載面は、AIの登場により、さらに拡大を続けているという。そうした環境のなかで、広告主は何をすべきなのか。長年、資生堂の宣伝部門に所属し、JICDAQの構想段階から関わってきた事務局長の小出誠氏に話を聞いた。
いまこそ見直すべき本来の「広告効果」とは?
―JICDAQの現在の活動状況についてお聞かせください。
2021年4月に事業を開始して以来、2024年8月1日時点で「品質認証事業者」は172社、認証申請中の事業者を含んだ「登録事業者数」は189社に達しました。品質認証事業者とは、デジタル広告に関わる事業会社で日本ABC協会による検証/確認を経て、JICDAQの定める業務プロセスの認証基準を満たしていると認証された事業者のこと。アンケート調査では業界全体で課題となっているアドフラウドやブランドセーフティに対する意識とともにJICDAQの認知度も高まってきている結果が…
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