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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

アイスクリームを通じてしあわせを 創業者から受け継いだ素材へのこだわりと信念

ハーゲンダッツ ジャパン「Häagen-Dazs」

(左)1984(右)2024

1984年、アイスクリームブランド「Häagen-Dazs」の日本法人として設立されたハーゲンダッツ ジャパン。同ブランドの創始者ルーベン・マタス氏の信条でもある「誰もがおいしいと感じるアイスクリームは、シンプルな素材からしか生まれない」とのコンセプトは、日本法人にも受け継がれた。

日本進出に際して、「アメリカと同じ品質の商品を日本でも製造することが課題だった」と同社マーケティング本部 マネージャーの北山直子氏は話す。

「原料となるミルクの探索から、製造技術の確立まで、数年の歳月をかけて準備を進めたそうです。最終的に、北海道東部根釧地区で生産されたミルクを選び、事業がスタートしました」(北山氏)。

日本法人設立と同年、国内第1号の直営店となる「ハーゲンダッツショップ 青山店」がオープンした。「質の高い大人向けのアイスクリーム」というブランドイメージを確立するため、情報感度の高い人々が集まる青山という立地を選んだ。

1990年の販路拡大、翌年のブランド初となるテレビCMにより、認知度も高まっていった。また1996年には『グリーンティー』、2001年には『クリスピーサンド』などの、日本発の商品も開発されるようになった。…

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