リサーチ会社ピュー・リサーチセンターが2024年4月に発表した統計によると、米国成人の33%がTikTokを使い、2年前の21%から急拡大している。世代別では18歳から29歳(Z世代)の62%がTikTokユーザーで、彼らが最も好むSNSとなっている※1。またメディアレーダー社の調べでは、2023年のTikTok総広告費は38億ドル(5980億円)で、全米広告費の約3%を占める※2。Z世代を魅了するTikTokは、彼らをターゲットにする企業には不可欠なメディアになりつつある。
しかし、TikTokに懸念材料がないわけではない。中国への情報漏えい問題を懸念したバイデン大統領は4月、「年内に会社を売却しなければTikTokを全米で禁止する」法案に署名。この「TikTok禁止法」が2025年に施行され、使用禁止になる可能性がある。またZ世代は、「イスラエル・ガザ紛争」について声を上げないセレブのアカウントのボイコットを始めている。楽しい動画を愛すると同時に、政治的活動にも熱心な彼らを尊重し、注意深くマーケティングに活用する発想が求められる。
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