当たり前を疑うことが新時代を切り拓く
いま放送中のNHK朝ドラ『虎に翼』はこれまでの朝ドラとちょっと違う(気がする)。最大の魅力は、なんといっても主人公・寅子である。「朝ドラのヒロイン」というと、「いつも明るく、誰にでも優しく、素直で、慎ましく、健気な」女性像が思い浮かぶ。結局「良妻賢母」なのである。
ところが、本作の主人公・寅子は、「思い込みが激しくて、負けず嫌いで、いつも一言多い」(本人談)。納得がいかなければ誰にでも詰め寄り、時には猫パンチさえ繰り出す。そして、ことあるごとに「はて?」と首をかしげる。世の中で当然と思われていること、誰もが...
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