ジェイアール東日本企画(jeki)のイマドキファミリー研究所では、約8年にわたり、調査データをもとにリアルな子育て家族の実態やインサイトを研究している。今回は同研究所の著書『進化するイマドキ家族のニーズをつかむ 共働き・共育て家族マーケティング』から、今後増加する「男性が育休を取得した夫婦」のさまざまな意識や生活実態から読み解いた“これからの子育て家族”について、同社 シニア ストラテジック プランナーの澤裕貴子氏と土屋映子氏が解説する。
これからの共働き夫婦像は新定番の「ダブルス夫婦」
個人の時間も大切にする「ダブルス夫婦」
今や多数派となった共働き夫婦。さまざまな環境の変化で人々の意識も多様化しています。そこで当研究所では共にフルタイム勤務の夫婦を、家庭運営の「頭脳担当」「実行担当」の役割分担と、それに対するママの満足度で3パターンに分類しました。そのうちのひとつ、「ダブルス夫婦」は日々の家事や育児といった家庭運営を2人で協力して行い、その役割分担にも満足している夫婦です。3分類の中でも夫の家事育児担当率が一番高く、家事育児ではあうんの呼吸でお互いをフォローし合いながら、自分が楽しむことも忘れない意識が高いことが特徴です。加えて特に夫の育休取得率が高く、夫が育休を取得した場合の夫婦像として定番化すると考えられます。
以降「ダブルスパパ」「ダブルスママ」は、ダブルス夫婦分類かつ、夫が育児休業を取得した父親・母親、「その他の共働きパパ」は、ダブルス夫婦以外の共働きの父親(自身が育休未取得者)を指します。
どちらがより稼いでいるかは家庭運営において関係ない
2022年度の「ダブルス夫婦に関する調査」では、「男女関係なく家事や育児もするのが当たり前だと思う」と回答したダブルスパパが57%を占めました。この結果から、…