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REPORT

マーケティング×DXで実現する ユーザー視点の企業変革 CMO X 研究会レポート

「CMO X」研究会 レポート

2014年11月に発足し、活動も9年目を迎えた「CMO X」は、32回目となる研究会を2023年3月2日に開催した。今回は青山商事、カシオ計算機、鳥貴族、三井住友海上火災保険のマーケティングをリードする4名が参加した。

写真左から青山商事 執行役員 リブランディング推進室長 平松葉月氏、三井住友海上火災保険 経営企画部部長兼CMO 木田浩理氏、「CMO X」Founder 加藤希尊氏、鳥貴族 取締役 マーケティング本部長 真門洋平氏、カシオ計算機 執行役員 デジタル統轄部長 石附洋徳氏。

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100社を超えるマーケターが集うコミュニティである「CMO X」は3月2日、32回目となる研究会を開催した。「CMO X」では定期的に研究会を開催し、その参加者が「CMO X」メンバーとなっていく。

リアルでの開催となった32回目の研究会には青山商事、カシオ計算機、鳥貴族、三井住友海上火災保険から4名のマーケターが参加した。異なる商材を扱うマーケター同士のディスカッションは、各社の顧客のカスタマージャーニーの紹介から始まる。カスタマージャーニーを披露し合うことで、異なる商材に思わぬ共通点が見出されたり、またそれぞれの商材ならではの課題を深く理解することにつながるからだ。

三井住友海上火災保険の木田氏からは、同社の代表的サービスのひとつである自動車保険加入者のカスタマージャーニーとそのプロセスにおける課題が発表された。

従来、自動車保険の契約の機会は自動車を購入するタイミングであることが多く、それゆえ代理で保険を販売する自動車ディーラーにおいて、自社の保険を紹介してもらえるか否かが、契約者数を左右する要因のひとつとなっていた。

しかし、近年はインターネット経由の申し込み、あるいは契約前のインターネット上での情報収集と比較といった行動が顕著になっている。そこで木田氏からは特に「自動車購入の前段階における認知獲得の施策」や「自動車ディーラーなどの代理店を巻き込むBtoBtoCマーケティングにおける施策の拡充」の2つのプロセスにおけるデジタル活用の重要性が指摘された。

東名阪80%以上の知名度を誇るという鳥貴族は、居酒屋業界の変容による競争激化に直面している。居酒屋以外の外食チェーンが酒類を提供するようになり、競合が増えたことや若年層のアルコール離れなどがあり、“居酒屋”という業態自体が向き合わざるを得ない課題があるのだという。

そうしたなかで、真門氏は「例えば、鳥貴族に行こうと思ったが、寄ってみたら満席で入れなかった...

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