オークションを使うための、2つの条件
オークションと聞くと、おそらく多くの人は絵画の販売を想像するだろう。ピカソの描いた絵が壇上に置いてある。それを見ているたくさんの人が手を挙げて、「100万円!」「300万円!」「350万円!」などと値段をだんだん上げていく。最後に一番高い値段を言った人が勝ちで、その値段を支払い、晴れて絵をゲットする。
他には、商品を買いたい人が皆、紙に自分の名前と値段を書いて箱に入れるという形式もある。売り手は箱を開け、一番高い値段を書いた人を勝者とする。勝者は自分の書いた額を耳を揃えて払い、商品をゲットする。
一方、マクドナルドでハンバーガーを売るのにオークションをするだろうか。そんなの、想像するだけでバカらしい。でも、なんでバカらしいのだろう?オークションが使われるときと使われないときは、何が違うのだろうか。
それは、オークションが使われるのは、「売りに出されている商品は1つだが、買い手となりうる人は複数いる」というときだということだ。だからこそ、誰が買うか、という問題が出てくるのだ。ピカソの絵を持って帰れるのはたった1人だし(絵は、複数に分割すると価値がめっぽう下がるので)、紙箱オークションの勝者も1人だ。一方マクドナルドでは通常、ハンバーガーを買いたい人の分だけつくることが...
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