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社会に適応する事業をつくるためにTANGLEが伴走する共創モデル

タングル

TANGLEは2021年に設立されたクリエイティブ・サービスデザイン及び広報・宣伝の支援会社。同社の取り組みについて、共同代表取締役兼チーフクリエイティブオフィサーの宗像洋斗氏と共同代表取締役兼チーフマーケティングオフィサーの後藤謙吾氏に聞いた。

[写真左]
代表取締役・
チーフクリエイティブ
オフィサー
宗像洋斗氏


[写真右]
代表取締役・
チーフマーケティング
オフィサー
後藤謙吾氏

変化に対応するビジネスをレベニューシェア型で実現

タングルは2021年2月、長年クリエイティブに従事していた宗像洋斗氏と、デジタルマーケティングに深い知見を持つ後藤謙吾氏が共同で設立した。同社のビジネスは、MVVの策定や事業計画作成から効果測定まで一気通貫でクライアントに伴走しながら支援していくという特徴を持つ。

「当社は時代と共に変化するビジネスを独自視点で捉え課題解決を行う上で、サービスデザインを主軸に事業を展開しています。従来型の制作会社ではなく、強みであるクリエイティブとマーケティングパワーを最大に生かし、企業や製品、サービスをグロースするまで伴走支援していきます」(宗像氏)。

会社を設立した2021年は、新型コロナウイルスの蔓延から1年が経ち、多くの企業が時代の変化についていけず、成長に限界を感じていた時だった。「DXをしたい」「DXとはなんですか」など、世間の潮流をどうビジネスに活かしたらよいかわからないとの危機感を、そのまま相談されるケースが多かったという。

「既存の事業をマーケティング戦略やコミュニケーションの手法を変えて伸ばしていく場合もありますし、新規事業開発に踏み切る場合もある。事業計画を一緒に立てるところから入っていきます」と後藤氏。

宗像氏は「災害やコロナ禍など、外的な要因にどう対処できるかわからない。そうした状況において、タングルは解決策を持っています」と話す。例として、リアルをデジタルに変え、売り場がないのならECを開設するなど、クライアントのビジネスモデルの転換に寄与していく。

後藤氏は「状況に応じてサポートをアップデートし、伴走し続けられるのは当社の強み」と話す。例えば同社はグループ内に人材派遣会社を持っているため、事業がグロースした場合の人員補充にも対応できる。同社が構築するのは、売上に応じて報酬を得るレベニューシェア型のビジネスモデル。これにより資金に余力がない企業でも、初期投資を抑えた形でサービスを導入できる。これも同社が販売支援やコミュニケーションプランニング、広告出稿など、制作以外の事業にもコミットできるからこそ。

「中小企業や自治体などは、予算がないから広告を出稿できない、ブランディングできないという悩みを抱えているケースが多いように思います。世の中に価値がないものはなく、変化に対応できていないだけだと感じる。つくるところから売るところまで、結果を出せるようにサポートしていきます」と宗像氏。「クリエイティブは投資であり資産。将来に向けてのモノづくりをしている。今、消費されるものだけをつくっているつもりはない」と語る。

図表1 サービスデザインの領域と流れ

まちづくりでも生かされる 共存・共創を目指す取り組み

同社の包括的な取り組みを象徴する事例に、宮崎県都農町と実施した「TSUNORU」プロジェクトがある。

「TSUNORU」は都農町の活性化を目的に、町の諸課題を解決するために生まれたプロジェクトだ。まず宗像氏と後藤氏が、これからのまちづくりにおいて重要なこととして、『国も民間も垣根を越えて皆で国づくり、まちづくりしていく、その関係性が必要である』と定めた。そして掲げたのが『共創型インキュベーションタウン』というテーマ。官+民を超えて、『官+多数の民間』で町をつくっていくという提案を行った。

まちづくりにおいては、構想に対してリソースが不足することが往々にしてある。同プロジェクトでは、民間企業の各々の力をフルに活用した提案を行い、行政がそれを決裁するというフローで、課題解決に対して誰もが参画できることが強みだ。

「私たちが都農町のまちづくりにおいて利益を独占したい、という考えは全くありません。課題解決に対してそれぞれの専門分野を生かして、地方創生を進めていくことが目的」と宗像氏は語る。今年2月から事業を開始し、すでに数十件の問い合わせがきている状態だという。

一歩先を見据えた事業展開をあたりまえに行う

必要に応じ、MVVの策定や事業計画作成など、事業の根幹にも関与する。そうした考えを持てるのは、共同代表である宗像氏、後藤氏双方がクリエイターでありながら経営に携わってきたからではないかと話す。

「クリエイターに期待される役割は、ものづくりなどの単なるクリエーションだけでなく、その先の企業のビジネスに貢献できる絵を描けることだと思います。そして、そうした力を発揮できれば、クリエイターの力がビジネスの世界でより求められるようになっていくはず。だからこそクリエイターは経営の視点を持つ必要があるし、逆に経営者や営業はデザイン視点を持つ必要があると考えています」(宗像氏)。

大切なのはクライアントとパートナーが互いに「フェアであること」。事業をつくり、新たに商品を発売した後は、商品の売上状況も逐一見ていき、常に共通認識を持ってコミュニケーションするという。

現在同社では、美容・Web3・旅行の3つの社内新規事業開発に取り組んでいるが、そのコンセプトは「あたりまえ」であること。これまでの常識では難しかった考え方や手法をロジカルかつスピーディーに新規事業へ落とし込み、あたりまえのように社会実装する。社会でその概念が受け入れられた時には、同社がすでに実績をつくっているような状態になるよう、一歩先を見据えた事業を展開しているという。

「どのように時代を捉え、クリエイティブやマーケティングに昇華していくか、またそれらをどのように社会実装していくかが重要。企業の経営者やクリエイターの皆さんに、これからのクリエイティブとビジネスのありかたを提唱したい。そして今後も常識にとらわれず、新しいチャレンジをしていきたい」と宗像氏は結んだ。

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