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宣伝会議賞

阿部広太郎さん×SKY-HIさん対談 10代に伝えたい「言葉」の力

SKY-HI氏(BMSG)、阿部広太郎氏(電通)

2月上旬に行われた中高生部門の最終審査会には、特別審査員のSKY-HIさんも参加し、グランプリ各賞が決定しました。審査会の終了後、審査員長の阿部広太郎さんがSKY-HIさんに言葉との向き合い方について話を聞きました。

左から
BMSG
代表取締役CEO プロデューサー/アーティスト
SKY-HI氏

個人的には、ブロンズの「ゆっくり歩けばつまづかない」と、シルバーの「90点が悔しくなる。」のリズムがまったく同じだったのが、自分の中ではツボでした!(笑)

電通
コピーライター
阿部広太郎氏

会ったことのない二人がコピーで同じリズムを刻んでいるというのは、面白いですね。

サークルを狭めていく作業がコミュニケーションにおいて大切

阿部:早速ですが、審査会はいかがでしたか。

SKY-HI:楽しかったです。長く続いているアワードであり、なおかつプロのコピーライターの方々と審査をするということで、初めはほんのり緊張というか、ノイズにならないといいなと、ドキドキしていました。でも作品について議論するのが、とても楽しくて、途中から最初のドキドキも忘れていました。

阿部:審査員による推したいコピーの応援合戦みたいになっていましたよね。「物議を醸したいわけではないんですが⋯」とひとこと添えながらも、率直な意見を交わしていって。非常に創造的な時間でした。

SKY-HI:そうですよね。気になるけど言わない方がいいかな、と思うこともあったんですが、最終的にはたくさんしゃべってしまって。大丈夫でしたか?

阿部:本当にありがたかったです!特にフレーズにおけるリズム感だったり、句読点の位置だったり。作者ではなく、見る側が魅力を言語化していくことで、鑑賞の仕方が豊かになっていくのを感じました。

SKY-HI:分析すると、さらに良さが出てくることってありますね。無意識的に「なんかいいよね!」と心に残るものにも、確実にロジックやテクニックがあるので、大切な作業だと思います。

阿部:秀でている部分を言葉にすることは重要です。SKY-HIさんも若い世代の方と接するとき、そうした「何か見つけてあげよう」という気持ちがあるんじゃないでしょうか。

SKY-HI:そうですね。人はテンプレートに逃げてしまいがちというか、褒めたり、ダメ出ししたりするときにも、どこかで聞いたような表現を使ってしまいがちです。でも、その言葉がカバーする“サークル”が大きくなるほど、相手の心に深くは届かなくなってくる。なので、サークルを狭めていく作業が、コミュニケーションにおいて、とても大切だと...

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