日本国内でも2024年には、1000億円規模にまで成長すると見込まれるDOOH市場。その成長をけん引するのが、データに基づき配信されるプログラマティックDOOHだ。そして、国内市場でプログラマティック広告の普及・浸透を目指すのが、カナダに本社を置くHivestackだ。同社に2023年、DOOH領域における注目のトレンドを聞いた。
プログラマティック取引が市場の進化を加速させる
2019年に日本法人を設立して以降、グローバル基準のDOOH取引の基盤づくりに尽力してきたHivestack Japan。これまで適切に効果を提示できていなかったOOH広告。しかしデジタル化、さらにプログラマティック取引に移行していくことで、従来の「場所」ではなく「人」を対象にしたターゲティングが可能になっていく。さらにはインプレッション単位でのバイイングや効果検証も可能となるなど、より多くのマーケターがDOOHを活用できる状況が整備されていくことになる。
Hivestackはプログラマティック取引の仕組みを提供する企業であるため、社名が表に出てくる機会は決して多くはない。しかし、LIVE BOARD社のプログラマティックOOHプラットフォーム「LIVE BOARDマーケットプレイス」にテクノロジー基盤を提供。また昨年9月にはGoogle社が提供するDSP「ディスプレイ&ビデオ360」との接続を発表するなど、プログラマティック取引における国内の基盤となりつつあるのだ。
そんなHivestackは、2023年のDOOH市場で、どのようなトレンドに注目しているのだろうか。
1.ヘッダー・ビディングが取引の主流になる
2021年10月、HivestackはDOOHでのヘッダー・ビディングをいち早く実現している。複数のSSPからの入札状況を単一プラットフォーム上で確認し、複数の入札価格の中で、もっとも有利な条件での成約が可能となるため、新しくDOOHメディア市場に参入する企業が増えることが予想される。これは、広告主にとってはより優良な広告在庫が増加することを意味する。
2.ダイナミック・クリエイティブ・オプティマイゼーションでモーメントを捉える
国内においても3Dの広告表現など、デジタルサイネージ化で進化するクリエイティブが話題になっているOOH。さらに、「人」への配信が可能になる時代、時間帯や天候などの条件、さらにサイネージの前にいる人に合わせて、配信するコンテンツを差し替えることも可能になる。デジタル広告で実現していたパーソナライゼーションは、すでにDOOHでも実現可能なのだ。
3.動画を用いてテレビとデジタル、DOOH統合のマーケティング
国内においても、CTVの普及が注目され、テレビ、PC、スマホなどのデバイスを組み合わせた統合的な動画コミュニケーションの実現を目指す企業が増えている。DOOHも動画フォーマットに対応したデバイスであり、かつインプレッション単位でのバイイングが可能になったことから、動画を基点にDOOHというスクリーンも組み合わせたオムニチャネルプランニングで生活者の日常接点を網羅するコミュニケーションに注目される。
■Hivestackの広告事例:LEGO

ホリデーシーズンのイタリアで店舗への送客を目的としたLEGOのキャンペーン。過去3カ月間に実店舗に来店したファンと、潜在ターゲット層として店舗周辺のジオフェンスも追加設定。2つのセグメントにターゲティングして広告を配信した。グローバルのデータプロバイダーと連携し、プライバシーに配慮した形で、携帯電話のデバイスIDを基に広告配信先をセグメントすることができる。
お問い合わせ
Hivestack Japan株式会社
トレンドレポートの全文はhttps://info.hivestack.com/ja/trends2023をご覧ください。