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社会学の視点

広告する猫

遠藤 薫氏(学習院大学)

猫ブームはCMの世界にも起用の仕方で6つに分類できる

猫ブームというだけあって、猫が登場するCMは多い。猫CMは、①猫の可愛さを前面に押し出したもの、②猫の不思議な存在感でアイキャッチにするもの、③「とにかく猫を使いたい!」という誰かの意思を感じるもの、④猫がいることに特に意味はないのだけれどなんとなくいるもの、⑤猫が主人公的キャラを務めているもの、⑥猫と人の人生を感じさせるもの、などに分類できるだろう。

①はキャットフードなど猫関連商品に多い。飼い主の気持ちを惹きつけて、購買と結びつける。ご褒美をねだる猫たちが可愛すぎる、いなばペットフードの「CIAO ちゅ~る」が典型的。kal kanのCMでは、子猫たちのいたずらが愛しさMAXだ。

②では、最初にバン!と鼻ぺちゃ猫がアップされてびっくりする「通販生活」(カタログハウス)。お洒落な部屋で勝手なことをしている猫が気になる「ほろよい」(サントリー)。

③としては、たとえば「タケモトピアノ」。最初に猫がニャアと鳴くので、猫関連のCMかと思うのだが、よく見るとピアノ買い取りを訴えていて、猫との関連は謎である。

④には、2015年放映のダイハツ『WAKE兄弟 釣り』篇。玉山鉄二さんの抱いている猫が圧倒的に...

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