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大学ゼミ訪問

経営者への取材を通して本質を見出す ─ 獨協大学 有吉秀樹教授

有吉秀樹ゼミ(獨協大学)

[SEMINAR DATA]                           
ゼミ名 有吉秀樹ゼミ
設立 2006年
学生数 2年生:4名
3年生:6名
4年生:6名

獨協大学 経済学部経営学科
有吉秀樹教授

1997年早稲田大学法学部卒業。富士銀行(現・みずほ銀行)勤務後、研究者へ転身。2004年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程修了。博士(学術)。2016年より現職。経営支援コンサルティングやスタートアップ企業の経営参画など、アカデミックとビジネスのシナジーを目指して活動。

経営者への取材を通して 本質を見出す力をつける

獨協大学の有吉ゼミでは、2年生から4年生でひとつのチームを組み、経営者層へのインタビューを行う。延べ年間15人から20人ほどに取材を実施。対象は金融、メーカー、行政など業界は様々だ。

「過去の蓄積も含めると、大変な資産。学生だからと“ここだけの話”を語ってくれることも多いため、出版することは難しいのですが、いま、ゼミ内の資料として文章化を進めています」(有吉教授)。

活動の中心になるのは2年生。3、4年生はそのサポートをしつつ、個人課題や卒業論文に取り組む。仮説を基にした質問項目の作成から始まり、多くの人に話を聞くことで、その共通点を見出しながら、自分の興味関心を深堀りしていくのだ。

有吉教授は、学生には「本質を掘り下げて考え抜く力をつけてほしい」と話す。週に一度のゼミの時間以外も、頻繁に集まり話し合いを重ねている学生たち。日常生活でも、常にインタビューのことを考えているという。しかし一方で、プレゼンで苦戦する場合も多いそうだ。

「一生懸命に調べて考え抜いた内容を、全部伝えたいと思ってしまう。でも、本質はシンプルな言葉で言い表せるはずです」。

発表後、取材対象者など実務家たちとの間で1時間以上、白熱した議論が交わされることもあるという。学生たちも、なんとか食いついていこうと、さらに質問を投げかける。

「自分たちで立てた仮説を基にインタビューをして、そこから得られたものから次の課題につなぐ。双方向のやり取りがあるからこそ、一段と学びにつながるのだと思います」。

卒業生とのつながりが深いのも、同ゼミの特徴だという。1期生から現役生までをひとつの組織とみなし、日々の活動での...

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