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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

三井物産発ドットミー 企業のD2Cブランド開発・販売を支援

知念孝祥 ジョナサン氏(ドットミー)

生活者に求められるブランドをつくり、届けることにコミット

2022年6月、味の素社からZ世代向け新感覚カップお粥「粥粥好日(カユカユコウジツ)」が期間限定で発売された。この商品は三井物産の子会社であるドットミーと共同で開発されたもの。

ドットミー代表取締役社長の知念孝祥ジョナサン氏は「D2Cブランドが象徴的だが、顧客と直接の接点を持ち、モノづくりのバリューチェーンをアップデートさせる企業が増えている。ブランドのつくり方が変わるなかで、当社ではこうした環境に対応し、商品開発・SNS/EC等のマーケティングDX・販売までを一気通貫で担当している」と話す。

同社設立以前の知念氏は三井物産のICT事業本部に所属。2017年にAIを活用したSNS解析ツールを開発する英BlackSwan社に対する出資にかかわり、同社サービスの日本での展開を主導してきた。日本ではSNSを使ったトレンド予測ツール『Trendscope』の展開にかかわるが、そこでD2Cをはじめとする、ブランドのつくられ方の変化を目の当たりにすることになる。

一方で三井物産全体に目を向ければ新商品の企画のヒントになるトレンド予測サービスだけでなく、メーカーに対してトレンドを踏まえた新素材を組み合わせた商品レシピの提案も行っている。商社としては小売りに対して商品を卸すチャネルも持っている。三井物産の各事業本部の資源を掛け合わせることで、スピード感が求められる、これからのブランドづくりをサポートする提案ができるのではないか、と思い立ったのだという。

ドットミーとして新たに会社組織を設立した理由について、知念氏は「三井物産の各部署の資源を集約してクライアントにエンゲージできる状態をつくり、さらに社外のパートナーを巻き込み共同事業を開発するためには会社を立ち上げる必要があると考えた」と話す。

同社の設立は2021年。ブレイド、曽田香料、博報堂の出資を受けている。「モノづくり力」や「販路」などの三井物産内の強みを生かしつつ、特に博報堂のクリエイティブ力、コミュニケーション力を掛け算することで、左脳と右脳を組み合わせた、一気通貫のサポートを強固なものにする狙いがある。

開発から販売まで一気通貫で スピード感ある展開を可能に

ドットミーではブランド開発から販売までを一気通貫で行うことにより、スピード感を持った開発が可能になることを売りにしている。「これまで、大手メーカーでは商品開発には2年半ほどかかるのが通例だったが、当社では8カ月程度で商品を世に送り出している」という。

知念氏は「三井物産が保有するバリューチェーンの各プロセスを支援する機能を組み合わせることで発売までのリードタイムを...

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