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「宣伝会議リージョナルサミット2022」レポート

「メンマ」に「登山」、ファンの熱量が循環する仕組み

上間秀美氏(ヤマップ)、吉野秋彦氏(タケマン)

生活者の価値観が細分化され顧客理解の重要性が増すなか、「お客さまと共に持続的に成長していく関係値づくり」へ注目が高まっている。『日本サブスクリプションビジネス大賞2022』でグランプリも獲得した登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップの上間秀美氏と、全国のラーメン店に業務用国産メンマを提供するタケマンの吉野秋彦氏に話を聞いた。

※本記事は、2022年12月9日に行った「宣伝会議リージョナルサミット2022」のセッションを記事化したものです。

ヤマップ
マーケティング戦略本部
PR戦略部
PR戦略推進室長
上間秀美氏

タケマン
代表取締役会長
吉野秋彦氏

ファンの熱量が可視化され 循環していく仕組みづくり

──タケマンさんのメンマを使用しているラーメン店は全国約2000店舗。これまでの取り組みについてお聞かせください。

吉野:私は2002年から約10年間、中国でメンマなどの製造・品質管理に携わりました。メンマそのものにはフォーカスされないことを課題に感じ、タケマンを起業しました。

メンマと言えばラーメン。私たちはメンマの魅力を伝えていくにあたって、ラーメン店主が常に悩んでいる「ラーメンの価値」に、メンマからアプローチしていきたいと考えています。

このとき、私たちが常に気を付けているのは、ラーメン店主をリスペクトし、理解することです【図1】

図1 タケマンとファンの関係

店主の皆さんは、ラーメンの表現力を高めていくために、素材を徹底的に選び抜いています。ここで、私たちは一方的に「最高のメンマ」を押し付けるのではありません。店主が思い描く、器の大きさ、スープの量、食材などを分析して、そこに載せるべきメンマを提案していくのです。

また、2022年4月には「Menma Craftsman Award 2022」を実施。優れた調理技術で美味しいメンマを提供している方々にスポットを当て、5名を「メンマ最高職人」として認定しました。

──『YAMAP』は、2022年10月に累計340万ダウンロードを突破しました。

上間:『YAMAP』はオフラインの山中でも現在地を確認できる、登山地図GPSアプリです。登山地図に加えて、ルートや写真など、自分の登山記録を残せる機能があるのも特徴です。情報収集や、全国の登山好きとの交流の場にもなっています。

登山ではもともと...

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