博報堂生活総合研究所は、長期時系列調査「生活定点」において、1992~2022年の30年間の調査データの推移をまとめた「生活定点1992-2022」を公開。結果から見られた30年間での変化と、そこから予測される生活者意識の動向について上席研究員の近藤裕香氏が解説する。
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●消齢化
年代別の価値観ギャップが希薄に「消齢化」現象にどう向き合う?
博報堂生活総合研究所では生活者の意識や行動の変化から将来の価値観や欲求の行方を予測するため、長期時系列調査「生活定点」を1992年から2年に1度実施。30周年を迎えました。「生活定点1992-2022」では30年間の調査データを約1400項目公開しています。
30年間の定点調査の結果を俯瞰で捉えると、「年代・年齢による価値観や好みなどの嗜好性の違いが小さくなっている」傾向が見られました。私たちはこの傾向を「消齢化」と名付け、「生活者の意識や好み、価値観などについて、年代/年齢による違いが消えていく現象」と定義。この傾向が表れている例が、【図表】の「公共マナーに気を付けた生活をしているか」という設問です。

図表「公共マナー」に関する年代別意識
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