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2023年は、こう動く。―価値観・消費行動・メディア環境予測―

新たな広告手法で『発見』を提供する レノボが注目するオーディオコンテンツ活用

関口由依氏、リュウ シーチャウ氏(レノボ・ジャパン)

音声メディア「Podcast」と「Voicy」を活用し、広告の新たな可能性を切り拓いたレノボ・ジャパン。オーディオコンテンツが持つ可能性と今後のマーケティングにおけるポイントについて、CMOのリュウ シーチャウ氏とマーケティング統括本部 関口由依氏が語る。

[写真左]
レノボ・ジャパン
マーケティング統括本部
関口由依氏


[写真右]
レノボ・ジャパン
マーケティング統括本部
統括本部長
チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)
リュウ シーチャウ氏

オーディオコンテンツは未開の地 嫌われない広告の可能性が見えた

近年、広告が「嫌われ者」になったと言われて久しい。中でもスマホでの検索時に、画面に強引に割り込んでくるタイプの広告に辟易とした経験を持つ人もいるだろう。そのような広告手法から脱却するため、レノボ・ジャパンではオーディオコンテンツを活用し、新たな広告の形を探求している。

同社のノートパソコンシリーズ「Yoga」と「ThinkPad」が抱えていた広告課題について、マーケティング統括本部の関口由依氏は、「『Yoga』は、まだ日本ではあまり知られていないブランドであるため、認知度を高めたいと考えていました。一方で『ThinkPad』は、認知度は高いものの、20~30代のファンをもっと増やしたいという戦略がありました」と話す。

そんな両プロダクトに対し、音声メディアを活用したプロモーション施策を実施することにした経緯について、CMOのリュウ シーチャウ氏は次のように話す。

「プライベートでジョギングをする際などにオーディオコンテンツを聴いていたのですが、メッセージがスムーズに入ってくることに驚いていました。反面、まだこのコンテンツを上手く生かしきれている広告が存在していないとも感じ、開拓の余地があると考えるように。そこでオーディオコンテンツを使ったユーザーに興味を持ってもらい、さらに好きになってもらえる広告の形を模索し始めたのです」(リュウ氏)。

放送後の検索数は2倍以上 パーソナリティーの熱量が届いた

同社は2022年1月よりオーディオコンテンツ活用に向けてのプロジェクトを開始。まだ確立されていないオーディオコンテンツにおける広告に対し、リスナーに受け入れられるコミュニケーション手法を探すため、プロジェクトメンバーで大量のコンテンツを聴き、メディアやプラットフォームの特性や各番組の特徴などを探っていったという。

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