NHKのインターネット活用業務 実態と評価を議論
NHKのインターネット活用業務の在り方などを検討する総務省の有識者会議「公共放送ワーキンググループ」は2022年11月24日、第3回会合を開き、NHK、民放連、新聞協会が、ヒアリングで意見を述べた。
同ワーキンググループは「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の下部組織として今年9月に設置。8月に策定した同検討会の「取りまとめ」で「情報空間全体におけるインフォメーション・ヘルスの確保の観点から、取材や編集に裏打ちされた信頼性の高い情報発信など、放送コンテンツの価値をインターネット空間にも浸透させていくことが重要になる」との提言を受けたものだ。
論点として▽インターネット時代における公共放送の役割、▽NHKのインターネット活用業務の在り方、▽同業務に関する民間放送事業者への協力の在り方、▽同業務の財源と受信料制度―などが示されている。
第3回会合でNHKは、NHK改革の取り組み状況や、インターネットサービスの利用実態や評価などを説明。「新聞・民放という伝統メディア、そしてデジタルプラットフォーム事業者も含め、情報空間全体での在り方を考えていくことが必要」と指摘。NHKに対する「情報空間の参照点への貢献」と「信頼できる多元性確保への貢献」の要請を踏まえて、NHKのインターネット活用業務の範囲・規律・負担の検討を進めるよう求めた。
民放連、新聞協会の見解 今後の議論に注目
民放連は、NHKのインターネット活用業務が「メディアの多元性から提供される価値を毀損してはならない」「公正競争を阻害しないことが求められる」などの...
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