支えたい相手を徹底的に考えた 東京ガス 「子育てのプレイボール」
生活の基盤となるインフラ産業は、わかりやすいモノを介したコミュニケーションが難しく、それゆえ企業に対する信頼は必要だが、その醸成には難しさがある。長年、日常生活を描いたCMで数々の広告賞を受賞してきた東京ガスでは、どのようなコミュニケーションを行っているのか。広報部の中塚千恵氏に話を聞いた。
「共感」ブランド戦略
「共感」のブランド戦略はあらゆる年代を対象としたコミュニケーションも多いが、特に若年層を対象としたブランディング施策で重視されるケースが多い。それでは実際に若年層は広告に共感することはあるのだろうか?編集部では第60回「宣伝会議賞」中高生部門に団体応募した全国の中学生・高校生の協力を得て、広告についての調査を実施。その結果と傾向をレポートする。
普段の生活でよく見るメディアは、1位が無料動画サイト(YouTubeなど)、2位がテレビ、3位がSNSの順で、これら3者が他を大きく引き離す結果に。よく目にする広告としては、テレビCMが1位、WebCMが2位と、動画広告が上位に。広告をきっかけに購入した経験がある人は約4割だった。
「共感した広告があるか」との問いに対しては、「覚えていない」が48人(39%)、「はい」が41人(33%)、「いいえ」が34人(28%)という結果になった。
その具体的な広告と理由について、自由記述で回答してもらったところ、特にゲームや食品については具体的な企業・商品名があがりやすい傾向に。またゲームやコンテンツの広告については「もともと好きだから」「推しが出ていたから」といった理由で共感したとの回答も目立つ。また自分たちが対象顧客ではない商品についても、ストーリーや演出などクリエイティブの面白さで共感する若年層がいる様子も見えてきた。
●I-ne「YOLU」/そもそも髪のケアに悩んでいたから(中2)
●トリートメント・ヘアオイル/信頼性があると感じたから(高1)、気になっていることを改善すると書かれていたから(高1)
●コスメ/女優さんが使っていてきれいだった(高3)、色がとてもきれいに見えた(高3)