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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

シーブリーズ120周年 各時代の「青春」に寄り添うボディケアブランド

ファイントゥデイ資生堂 シーブリーズ

(左)1902 (右)2022

ファイントゥデイ資生堂が販売するボディケアブランド「シーブリーズ」は2022年で誕生から120周年を迎えた。

1902年、アメリカ東海岸に位置するメイン州の小さな薬局「J.W.ブルックス&カンパニー」で、薬剤師のブルックス氏によってつくられた「シーブリーズ」は、自然の生薬であるカンフル、ハッカ油、ユーカリ油などを配合したローションとして肌のほてり、切り傷の消毒殺菌、虫刺され、ニキビや吹き出物予防など、多目的に使える便利さで親しまれるように。1920年頃には家庭常備品として広く一般家庭に普及した。

日本での販売開始は1960年。当初は理美容院での販売が主流であり、ひげ剃り後のアフターシェーブローションや、頭皮マッサージ用として使用するなどの用途があったという。

1970年代にはマリンスポーツがブームとなったことから、そのようなスポーツを楽しむアクティブな若年層を主なターゲットに。1983年からはテレビCMを中心にプロモーションを展開したことで、知名度が一気に上昇し、「夏といえばシーブリーズ」と言われるほどに人気が拡大した。

その後、日焼けを予防する意識が高まり始めてきたのちには、「シーブリーズ」の使用シーンを海から街へとシフト。制汗を目的としたデオドラント機能を持つ「デオ&ウォーター」をブランドラインアップに追加した。ターゲットも中高生を中心とした学生へと変化していき、青春の汗を応援するというコンセプトで今日までコミュニケーションを継続している。

誕生以来、商品の特徴を守り続け、消費者の支持を集めてきた「シーブリーズ」。今後も時流に合わせて生活に溶け込めるようなロングセラー商品としてブランドの認知向上を改めて図るべく、年間を通じて120周年企画を展開していく。

視点01 商品・ラインアップ
その時々の“いま”のターゲットに合わせた商品展開

ブランド誕生時から現在まで、配合・レシピがほとんど変わっていないという「アンティセプティックローション」からスタートし、時代のニーズに合わせてラインアップを拡充してきた「シーブリーズ」。1990年代前半には、ボディシャンプー、シャンプー、コンディショナー、リンスインシャンプーなどを発売し、1996年には主力商品である「デオ&ウォーター」を新カテゴリーとして発売した。

「デオ&ウォーター」は2007年にメインターゲットを中高生に変更。それに伴いカラフルなパッケージへとリニューアルした。そして2022年には15年ぶりに2度目となるリニューアルを実施。色調や...

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