QUESTION:
Q.人から聞いたエピソードは、広報宣伝に利用できますか。また、利用に伴うリスクをどのように考えたらよいでしょうか。
ANSWER:
POINT 1
怪談話その他のエピソード
先日、ある作家が、自身が創作した怪談話を、お笑い芸人が出演番組において無断で話したなどとして、お笑い芸人に抗議していました。企業の広報宣伝に怪談話を利用することは、さすがに稀かもしれませんが、何らかのエピソード(逸話)の利用はあるように思われます。今回は、エピソードの利用について検討します。
怪談話もエピソードの1つと思われますが、思想又は感情の創作的な表現と認められる場合には、言語の著作物(著作権法10条1項1号)となり得ます。書面、録音、録画など、文字、音声又は映像として固定されたものに限らず、口頭のみで表現されたものも同様です。もっとも、口頭のみで表現され、一切の記録がないエピソードは、具体的な内容を確認することは難しいかもしれません。
POINT 2
権利主張が可能な範囲
エピソードは、登場人物、背景、構成などのほか、ストーリー展開、言い回しなど、様々な要素からできています。エピソードが著作物に該当したとしても、登場人物、背景、構成などはアイデアとされる可能性もあり、アイデア部分のみを...
あと60%