時代が変わっても「愛される広告」を生む サントリー流「広告宣伝」の哲学
生活者の消費行動がWeb主体となり、広告をめぐる環境が激変する中でも、多彩なブランドのラインアップを誇るサントリー食品インターナショナルでは、話題となる広告を数多く生み出し続けてきた。その秘訣は一体どこにあるのか。同社コミュニケーションデザイン部長の木下卓也氏に話を聞いた。
「嫌われない広告」の形とは?アドエクスペリエンスを考える
日常的に多くの広告と接することで、生活者の感情や行動はどのように変化しているのか。ここでは各社の調査データをもとに、生活者の広告への意識を探る。
リチカは全国の21~60歳の男女330名を対象に「CM・広告に対する意識調査」を実施。インターネット広告やテレビCM、タクシーCMなどに感じる印象やメリットを調査することで、これからのCM・広告のあるべき姿を考察した。
(単一回答)
「テレビCMやインターネット広告、タクシーCMなどを日常生活の中で見たいと思いますか?」という問いに対し、「積極的に見たい」「見たい」と回答した人は13.0%。「できれば見たくない」「積極的に見たくない」と回答した人は45.5%と、広告を見たくないと考える人が多数派であると分かった。
(単一回答)
テレビCM、インターネット広告、タクシーCMのそれぞれに対し「『鬱陶しい、邪魔、目障り』というイメージはあるか」という問いに対しては、「とてもある」「少しある」と回答した人の割合が最も多いのは「インターネット広告」で75.5%となった。逆に、鬱陶しいと感じる人が少なかったのはタクシーCMで、35.8%にとどまる結果となった。
テレビCM、インターネット広告、タクシーCMのいずれかに対して「鬱陶しい」と感じている人に対し、その理由を尋ねたところ「自分には興味のない情報だから」が第1位となった。次いで挙げられた理由は「自分には必要のない情報だから」「広告の内容が嫌だから」...