迎える秋の入口 日本の消費はどうなる
9月の週末にやってきた2つの台風が過ぎ、すっかり秋を迎えている。コロナも現在は落ち着きを取り戻し、秋の観光シーズンに向けて旅行を計画している方たちも多いのではないか。海外からの入国規制も緩和され、年末に向けて国の旅行支援策も期待できることから当面の間各所で賑わいが戻るのではないかと感じている。
しかし円安、物価高は収まらず、様々な生活不安の材料も多いが、我々生活者の消費意識が下がらないことが重要だ。ウクライナ情勢もロシアへの反撃が進み、領土を取り戻し勢いが増しているが、アジアも含めて国際関係は微妙に緊張感が高まっているように感じる。
出版社の国際的会議 中国のたくましい出版事情
少し前だが今年の6月にFIPP(国際雑誌連合)のワールドメディアコングレスがリスボンで2年ぶりに行われた。世界中の出版社が集まり、編集、販売、広告、デジタルなど様々な領域において業界トレンドやイノベーションを共有し発信している。FIPPの本部はイギリスにあり、どうしてもヨーロッパや米国の大手出版社が中心となるが、今回の登壇者に日本の出版社名は見られなかった。
日本が属する東アジアからは中国より3名が登壇、それぞれの媒体の事業説明が行われた。中国での雑誌発行はそれぞれの地域ごとにある行政機関の「出版総所」によって管理されている。
そもそも出版はその「出版総所」から認可を得ている「出版社」でないと行えない。日本をはじめ各国では出版の自由が認められ、出版社自身が書籍・雑誌を発行するのがほとんどであるが、中国の「出版社」は「出版社屋号」を他企業に貸し出しを行う...
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