マーケティングDXの実現には、個々の手段だけでなくビジネスの構想全体に対する俯瞰の視座が必要となる。CRMシステムを提供し、ファンマーケティングへの注力を進めるシナジーマーケティングの杉山健太氏に考えを聞く。

シナジーマーケティング
企画制作部部長 兼
DX BOOSTER事業責任者
杉山健太氏
2001年からITベンチャーにてコンテンツ事業に携わり2003年に起業。クロスメディアPFを立ち上げ事業化。2010年に現職、エージェント営業として大手・中小企業およそ100社のCRM課題解決を実行。営業マネージャー、事業部長を経て、現在はDX系サービス開発を担う企画制作部の部長を務める。
Q1 「マーケティングDX」という言葉をどのようにとらえていますか。
A 「部分最適」ではなく「全体最適」のためにデータを活用する。
当社では「マーケティングDX」を「デジタルデータに基づき顧客と顧客のニーズを知り、適切なコミュニケーションで企業の収益化に貢献できる状態」と定義しています。シンプルに言うと「マーケティングのデジタル化」です。一方で類似ワードとして「デジタルマーケティング」という言葉があります。デジタルマーケティングは広告やSNSなどデジタル手段の活用にとどまるケースが多かったですが、近年のコロナ禍もあり、すべての業種業態において非対面、つまりオンラインのみで完結するコミュニケーションを推進せざるを得ない状況になりました。
それらを実現するためには今までのように手段のみをデジタル化する...
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