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宣伝担当者が知っておきたいクリエイティブの基本

アイデア発想の秀逸事例

ここまで、発想力を高めるノウハウについて解説していただきました。では、これらのアイデアはどのように形になるのでしょうか。多様な思考法、発想法の末に生み出されたプロダクトやコンセプトを紹介します。

    Case 01 天久聖一氏『書き出し小説』

    クリエイティブにおけるディレクションや、シリーズ広告のフレームは、アイデアを引き出すための制約を与えるという点で、“大喜利のお題”に似ていると思っています。次々とアイデアが湧いてくることが、良いお題の条件。天久聖一さんは、その“お題”を発想する天才です。小説の書き出しだけ募集する、というこの本の企画は、空虚な無意味さと、言語化できないながら誰もがうっすら抱いている共感をくすぐる、至高の“お題”だと思います。勉強になります(鈴木氏)。


    天久聖一『書き出し小説』新潮社刊

    Case 02 アキレス「瞬足」

    アキレスの瞬足は、都会の狭いトラックを走る子どもたちが持つ「全力で走りたい」という願望と「カーブで転ばない」という両立し難い願望のトレードオフを両立させ、「カーブでも転ばずに全力で走れる」を実現。その鍵となったのが、通常、靴底は左右対称であるところ、カーブを安定して走るためにカーブに沿って靴底を左右非対称で設計するという前提を覆した発想です(山口氏)。


    Case 03 さらば青春の光

    もはや、さらば青春の光、というコンビ自体が企画であり、アイデアになっている。その発想が秀逸。モルック/猫/DIY/古着/エロ⋯と自分たちが純粋にやりたいことを次々と商売にして、お笑い芸人であることから逃げることなく、新しいお笑い芸人のあり方をつくっているのがカッコイイ。

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