AIの活用を通じて企業のDXを支援する
2021年、台湾の国家発展委員会(NDC)は国内のスタートアップ企業を世界に紹介するためのプロジェクト「NEXT BIGプロジェクト」を立ち上げ、9社を選定した。選ばれた9社は同年10月に開催された台湾 NEXT BIG アワードで蔡英文総統から表彰を受けた。
iKalaはそのうちの1社で、AIクラウドの構築とAIインフルエンサーマーケティング支援を事業の柱としている。
同社の共同創設者兼CEOのセガ・チェン(Sega Cheng/程世嘉)氏は「当社はAI化をテーマとしたグローバルカンパニーで台湾、日本、シンガポール、タイ、ベトナム、香港、フィリピン、マレーシアの8カ国に展開している。
クライアントがAIを最適に活用することでビジネスの変革、加速、および新たなビジネスモデルの創造といった目標を達成するための支援をしており、AIによるDX化や、ビッグデータによるインフルエンサーマーケティングなど包括的なソリューションを提供している。2020年にはガートナーによる『2020 AI 顧客分析クールベンダー賞』を受賞した」と語る。
iKalaが提供するソリューションは「iKalaクラウド」と「iKalaコマース」の2種類。「iKalaクラウド」は、社内のデータをデジタル化することにより、専用クラウドインフラの構築とその活用を支援するもの。また「iKalaコマース」はインフルエンサーマーケティング支援のためのソリューションだ。
「『iKalaコマース』はクライアントのマーケティング戦略と販路を見出した上で、SNSインフルエンサーに関するビッグデータをもとに適切な人材を選定。例えば現在、展開している8カ国で新たな市場の開拓を希望する場合、対象国のSNS事情に合わせたインフルエンサーを紹介する形で、クライアントのビジネスを支援している。選定したインフルエンサーのマーケティング活動効果測定も行っている」という。
2021年に日本支社設立 ローカルパートナーとも連携
iKalaの設立は2011年。セガ・チェン氏はスタンフォード大学院を卒業した後、Google本社で勤務。2011年に台湾に帰国して会社を設立した。当初はオンラインのカラオケシステムを販売しようとしたが、ビジネスモデルが成り立たないと断念。2014年からはAIを使ったDX及びデータ分析でクライアントのDXを推進するサービスに転換した。
その後、2021年に日本支社を立ち上げた。「BtoBで企業向けの...