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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

『週刊朝日』100周年 レガシーを大切に読者の知的好奇心を満たす

朝日新聞出版 週刊朝日

(左)1922 (右)2022

朝日新聞出版が発行する『週刊朝日』は1922年2月25日に創刊号が発売されてから100周年を迎えた。

『週刊朝日』は日本最古の総合週刊誌として大正、昭和、平成、令和と激動の日本社会の姿を人々に伝えてきた新聞社系の老舗雑誌。創刊の翌年には関東大震災、その後も第二次世界大戦など、歴史的災害や大戦にも直面しながら、日本の情勢を報道し続けてきた。

ニュース志向で政治・経済を包括した大衆向けの情報誌を目指して『週刊朝日』は創刊。当初は旬刊(月3回発行)で誌名も『旬刊朝日』としていたが、競合雑誌の発売と同時に週刊化。記事の内容も、学芸や娯楽、家庭など生活に関するボリュームが増え、より大衆を意識したコンテンツのラインアップへと変化していった。

1954年には発行部数100万部を突破。難しい社会問題を分かりやすく記事化して提供するという編集方針も策定した。

「『週刊朝日』は、家庭の常備薬ならぬ“常備雑誌”のような存在として、愛読されているのが特徴です。母体が新聞社であるため、新聞の宅配ルートを購買チャネルとして持っているのが一般の雑誌とは異なる強み。書店に足を運ばずとも確実に自宅に届くため、何世代にもわたって購読いただいているご家庭もまだまだ多いです」と渡部薫編集長は話す。

コアの読者層はミドル、エルダー世代が中心で、社会情勢に関心が高い傾向があるという。

スキャンダルなど刺激的なジャンルの取り上げ方にも配慮し、読者の知的好奇心を満たせるような丁寧に掘り下げた記事づくりを編集ポリシーとして掲げている同誌。ファンからの根強い支持を受け、確かな信頼と実績を積み重ねてきたこの100年を記念し、今年はこの先の未来のビジョンを読者とともに考える企画を展開していく。

視点01 表紙変遷
常に話題を提供してきた表紙企画

『週刊朝日』の表紙は、時代に応じたビジュアルで常に話題を創出してきた。創刊から初期の時代は、絵画が主だったが、1950年代後半からはグラビアが表紙を飾るように。

ニュース写真に加え、歴代の写真表紙の中でも有名なのは、写真家の篠山紀信さんが撮影を手がけた「女子大生表紙シリーズ」。1980〜1996年の企画で、公募で選ばれた女性たちが表紙を飾った。第一回に登場した、当時大学生だった女優の宮崎美子さん起用は大きな話題となった。2000年代には「美少女モデルシリーズ」を展開、2013年には高校生や大学院生に対象を拡大し2014年には男子学生が登場、ジェンダーを...

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