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国語学の視点

「子どもCM」のつくり方

金水 敏氏(大阪大学)

子どもらしさをはずしてインパクトをつくる

テレビ業界では、視聴率を稼ぎたかったら動物か子ども(赤ちゃん)かラーメンを出せと言うらしいが、CMでも子どもが出てくるものは古今、枚挙にいとまがない。あどけなく可憐な子どもの姿はそれだけで見るものを幸せにするということであろうが、商品を印象づけ、購買意欲をかき立てるためにはさらなるひと工夫が必要である。

「子どもCM」のつくり方を分析するために、まず子ども一般の特徴、特に話し方に着目しよう。すなわち、a)高くて甘えるような声質 b)子どもらしい語彙(難しい専門用語を用いない)c)(目上の大人に対しても)タメ口、というような特徴である。これらの特徴のどこかをはずしてインパクトをつくることで子どもCMの大半はつくられている。

まず、bの特徴を逆手に取って、子どもが子どもらしくない難しいことを話すタイプとして、「東急リバブル」と「エイブル保証」のCMが挙げられる。前者は、父親役の山口智充が子どもたちとたわいのない話をしていると、東急リバブルの話題になった途端に子どもが異常に詳しく語り出す、というものである。(山口)「東急リバブルは⋯⋯」(女の子)「知ってる、お客さんの94%がまた利用したいんでしょ!」。

また後者は、おじいちゃんと孫がリビングで話をしている中で...

あと60%

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