新聞読める環境整う 地域学習で記事活用促進
新聞各社はインターネット上で記事を読めるようにすることで小中学生らの学習を支援するデジタルサービスを相次ぎ開始している。子どもに1人1台のパソコンやタブレット端末を配備する政府の「GIGAスクール構想」などを踏まえ、デジタル技術を用いた学校での新聞活用を促進する。地元の話題を扱った記事を地域学習に役立ててもらう狙いもある。
福井新聞社は4月1日、福井県内の小中学生向けに、地域に関連した記事を端末上に表示するデジタル学習教材「ふくe刊」の提供を開始した。月~金曜の午前8時、福井の記者やNIEコーディネーターが当日の朝刊から選んだ記事3~5本を専用サイトで配信。朝学習や地域学習での活用を見込む。
学校教育のデジタル化が進む中でも子どもが新聞に触れられる環境を整える狙い。地域のニュースを毎日届けられる地方紙の強みを生かしたという。過去3年分の記事を検索できるデータベース機能や、1週間分の紙面ビューアーも付けた。
福井新聞社は昨年度、小中学生の情報活用に関する力を高めるための連携協定を計17市町の教育委と結んでいた。
山梨日日新聞社は4月1日、地元の小中学生向けの学習支援サイト「さんスタ(山梨日日新聞スタディ)」を開設。朝刊1面、読者の投稿などを紹介する「ひろば面」、全エリアの地域面と、毎週木曜発行の小中学生向け新聞「こぴっと」のPDF版を見られるようにした。PDF版は30日前の日付までを掲載。また、10代の意見を募る紙面企画に投稿できる機能も付けた。
今後、地元で働く人に仕事内容ややりがいを尋ねる連載企画「山梨しごと図鑑」...