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事例に学ぶBtoB、BtoC 営業活動のDX

コニカミノルタジャパンの営業DX 鍵になるのは「泥臭さ」

富家翔平氏(コニカミノルタジャパン)

デジタル化が進む昨今、マーケティング部署と同じように営業関連部署でもDXが推進されている。コニカミノルタジャパンはコロナ前の2018年から取り組みを開始。デジタルマーケティング主導の営業体制でリード獲得を進めている。なぜ、マーケティング主導なのか。実際に体制構築にあたったMSマーケティング部 部長 富家翔平氏に聞いた。

アナログな顧客管理は商談機会の損失に直結する

デジタル化に拍車がかかったここ2〜3年。マーケティング組織ではデジタルチャネルを介したコミュニケーションに注力し、より精緻なターゲティングやデータ活用を進めてきた。

しかし、顧客とのコミュニケーションが欠かせないのはマーケティング関連部署だけではなく、営業部門も同じだ。コニカミノルタジャパンのマーケティングサービスを担う事業部は2018年、デジタルマーケティングを主導にした営業活動を開始。インサイドセールスを導入し、顧客データを基にしたリード獲得や、リテンション創出を行ってきた。

このマーケティング主導の営業体制構築に当初から携わっている富家翔平氏は当時、アナログな営業スタイルが課題になっていたと話す。

「それまでは営業先リストの作成やお客さまとの関係管理はすべて営業の現場社員が担っていました。見込み度合いや商談内容、受発注の情報は担当がExcelに手動で打ち込むアナログな管理。リストも情報ごとに点在し、それぞれのデータが結びついていない状態でした。知らないうちに商談の機会を損失していたなんてことも多くありました」(富家氏)。

目の前の顧客とのコミュニケーションが最重要業務である現場の営業担当者にとって、これら課題を認識しながらも改善する余裕もなく、変革には至っていなかった。この「変えたいのに、変えられない状況」をストレスに感じる社員もいたという。

「理想の営業活動はお客さまの欲しい情報を、欲しい形で提供することだと思っています。欲しい情報とは、お客さまにとって課題解決になる情報。欲しい形とは情報の伝える手段のことです。つまり良い顧客体験の提供こそ、理想の営業活動。この考え方はマーケティング思考に近似性がありますよね。だからこそ私はデジタルマーケティングを主導にした営業体制を...

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